【キリンチャレンジカップ2022】日本vsアメリカ

日本代表
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ワールドカップ本番まで約2カ月に迫りました。

本番までのカウントダウンが始まっています。
ここからの代表戦は、本番を意識したテストがより色濃く反映されるでしょう。
つまり、今回のVSアメリカ戦は、本線を見据えた戦い方が見えてくるはずです。

スタメン

試合展開

試合は開始から日本とアメリカどちらもアグレッシブな戦いを展開していきます。
しかし、アメリカよりも日本代表は攻守の切り替えが素早く、ペースを握っていきます。

24分、アメリカのビルドアップを奪った日本がカウンター。
最後は、PA内でフリーになっている鎌田選手が仕留めて日本代表が先制します。
その後もアメリカからボール奪取して、ショートカウンターを仕掛けチャンスを演出した日本。
前半は、日本がアメリカに何もさせず1-0でリードし終了。

後半開始から日本とアメリカともに選手交代やシステム変更を行います。
しかし、試合のペースは日本が終始握りチャンスを演出していきます。
すると、試合終了間際に途中出場の三笘選手が一人でアメリカ守備陣をドリブルで切り崩し追加点。
試合は2-0で日本が勝利しています。

日本は、勝利だけでなく色々と本番に見据えた戦いができました。
有意義な試合だったと言えます。

試合の構図:日本VSアメリカ

この試合は、アメリカのビルドアップを破壊した日本がショートカウンターを繰り出すという関係が試合開始から終了まで続きました。

アメリカのビルドアップ:想定外の前田選手の守備

アメリカのビルドアップは、CB2枚でボールを保持しているときにアンカーのアダムスがボールを受けに来るようになっています。
CB2枚+アンカーでビルドアップを開始する。

日本は、ボールサイドのCBに前田選手がプレスして、ボールを受けに来るアンカーを鎌田選手が捕まえるという方法でプレスしています。
もし、アメリカのボールを保持しているCBがもう片方のCBにパスをした時は、鎌田選手がCBにプレスし、アンカーには前田選手がマークに移ります。
日本は、このプレスを起点として何度もアメリカからボール奪取しています。

日本が何度もボール奪取をできた要因は、以下の2点です。

  • アメリカのCBとアンカー以外の選手が、ビルドアップ時にポジションが悪く関わりも少なかった。
  • 前田選手の驚異的なスピードと守備貢献がアメリカの選手達の想定を超えていた。

アメリカ修正:選択肢を増やす

日本のプレスに苦しみ続けたアメリカは、後半修正を施します。

青:日本 赤:アメリカ

後半開始からアメリカは3バックに変更しています。
このシステム変更により、アメリカはビルドアップ開始時に数的優位をつくることができます。
日本の第一プレッシャーはトップ下とCFの2枚です。
アメリカはCBとボランチの5枚。
アメリカからすれば、5対2の数的優位を得ることができます。

さらに、後半開始から良いプレスを仕掛けた前田選手が交代したこともあり、ショートカウンターを放たれる回数が減りました。

ワールドカップ本番を見据えた日本

この試合の日本代表は、ワールドカップ本番を想定した戦いをしています。
その姿勢がシステム変更や選手起用に表れています
なぜ???本番間近で慣れ親しんだシステムを変更したのでしょうか???

従来の定番システム:強豪国の前では危険

日本の定番システムは、中盤逆三角形の4-3-3です。
このシステムは、中盤2枚を高い位置で起用できます。
つまり、攻撃的に振舞えるメリットがあります。

日本が対戦相手よりも実力が上であれば、機能性が高いシステムです。

対してデメリットは、以下の通り。

  • アンカー脇のスペースを敵攻撃陣に利用されやすい
  • ビルドアップに関してもアンカーに対する負担が大きくプレスの的になりやすい

ワールドカップ本番では、ドイツ・スペインと強豪国と激突します。
日本よりも数段実力が上のチームです。
本番では、メリットよりもデメリットが目立ちやすいです。

ドイツ・スペインともにアンカー脇を上手く使える選手が当たり前にいます。
さらに、両国はプレスも高水準に備えておりアンカーがプレスの餌食にされる可能性が高いです。

アメリカ戦のスタメン:ドイツ・スペイン戦の布石

今回のアメリカ戦スタメンは、中盤三角形4-3-3です。
定番システムの遠藤選手をアンカー1枚に据えている形と違います。
今回は、遠藤選手・守田選手の2ボランチにしています。

このシステム変更は、中盤逆三角形4-3-3の定番システムの弱点を補っています。

  • アンカー脇のスペースを敵攻撃陣に利用されやすい
    2ボランチにすることでアンカー脇スペースを埋めている
  • ビルドアップに関してもアンカーに対する負担が大きくプレスの的になりやすい
    遠藤選手の横に守田選手がいることでプレスの的を分散

もちろん、万能なシステムは存在しないため中盤三角形4-3-3にも弱点は存在します。
ドイツ・スペイン戦で影響を与える弱点は、トップ下の負担かなと思います。
配置的に、中盤逆三角形よりも攻撃的に振舞えるMFが1枚減るためトップ下に負担がかかります。
つまり、攻撃時トップ下に依存してしまう可能性が高いのが弱点です。

しかし、ドイツ・スペインとの戦いでは劣勢が予想される。
攻撃時のリスクよりも守備時の不安を取り除くことのほうが勝利に直結
するでしょう・・・

このタイミングで慣れ親しんだシステムではなく中盤三角形4-3-3を試したことは、ドイツ・スペイン戦で使用する可能性があるということを示唆しています。

さらに、CFに前田選手を起用しました。
前田選手は、前からのプレスを武器として持っている選手です。
前田選手の起用もドイツ・スペイン戦の布石の可能性有です。

最後に:素晴らしい戦いぶり

今回のVSアメリカ戦。
すごく充実していたと思います。
上述した以外にも、冨安選手をRSB起用したりとオプションを試すことができました。
さらに難敵・アメリカに勝利を上げられました。

ワールドカップ本番は、ドイツ・スペイン戦に勝つ必要があります。
日本代表としては、ジャイアントキリングしなければ先がありません。
今回のアメリカ戦では、日本代表の思考がみれたかなと感じました。
もうすでに、本番に向けた戦いが始まったなと身が引き締まりましたね!!!
またね٩(ˊᗜˋ*)و

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