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前節は、アビスパ福岡を相手に勝利し連勝したマリノス。
今節の対戦相手は、FC東京です。
FC東京は、何と言っても仲川選手が移籍したチームです。
マリノスを知り尽くした男に要警戒です。
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スタメン
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試合展開
試合は、キックオフ直後からスコアが動きます。
前半39秒。
右サイドをヤンマテウス選手が突破し、鋭いクロス。
PA内でロペス選手が巧に頭で合わせて、マリノスが先制します。
その後も序盤は、マリノスが試合のペースを握ります。
しかし、この日のマリノスは少しずつミスが重なり、らしくないシーンが目立ちます。
すると、試合のペースは徐々にFC東京に傾いていきます。
FC東京は、仲川選手を中心とした鋭いカウンターがハマっていきます。
前半34分。
FC東京のカウンターが発動。
右サイドで裏に抜けた仲川選手のクロスにディエゴ選手が合わせて同点弾。
さらに、前半44分に再びディエゴ選手に沈めら逆転を許します。
前半は、ミスからペースを東京に譲り連続失点。
1-2と逆転を許し、後半へ向かいます。
後半は、開始からヤンマテウス選手が右サイドで奮闘。
ヤンマテウス選手のドリブル突破でマリノスが東京を押し込んでいきます。
後半62分。
東京を陣内に押し込みエドゥアルド選手がクロス。
ロペス選手が冷静に合わせて同点ゴールを奪う。
後半68分、事件が起きる。
マルコス選手のボールキープに松木選手が猛チャージ。
マルコス選手が顔を抑えて倒れ込む。
一旦は、ノーファウルもVARが介入し松木選手が退場処分に・・・
この退場で試合は、完全にマリノスペースに。
後半89分。
PA内でこぼれ球を拾った水沼選手が低いクロス。
この低いクロスをマルコス選手が冷静に流し込みマリノスが土壇場で逆転。
点の取り合いとなった試合は、3-2でマリノスがシーソーゲームを制しています。
FC東京の狙いと今後の課題
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この試合のFC東京の狙いを確認しつつ、今後の課題を見ていきます。
FC東京の狙い:ピッチ中央での数的優位
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FC東京の狙いは、中央で数的優位を確保しサイドバック裏をカウンターで狙うことでした。
CB二枚に対してディエゴ選手がプレス。
マリノスのボランチ二枚(渡辺選手・喜田選手)には、CH(小泉選手・安部選手)がプレス。
東京の両WG(仲川選手・渡邊選手)は、インサイドレーンに入り中央を絞ります。
トップ下・西村選手には、アンカーの青木選手がマンマークします。
このようにマークすることで、東京はピッチ中央で5対4の数的優位を確保します。
恐らく、東京は中央を絞ることでロペス選手の偽9番へ圧力を掛けようとしていました。
しかし、アンカーを採用するシステムに対して偽9番は相性が良いです。
アンカー脇のスペースが空いていて、何度もロペス選手がボールを受けることに成功します。
危険を感じた東京は前半途中から、CBの森重選手がロペス選手を徹底監視します。
CB釣り出しに成功するマリノス
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上述した通り、東京は中央で数的優位を作るものの偽9番を封じきれず・・・
CBがリスクを犯し、前進してロペス選手を捕まえることを選択。
このような事態は、マリノスの思惑通りの展開です。
つまり、偽9番がCBの釣り出しに成功。
前半4分には、釣り出したCBのスペースにヤンマテウス選手が抜け出す決定機もありました。
東京はSBが内側を監視
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東京は、偽9番の作り出すスペースへのケアとしてSBが内側を監視するようなります。
この対策は、マリノスのWGに外側のスペースを提供するに等しいです。
つまり、東京としてはどんどん苦しくなっていく。
マリノスの課題
マリノスは、偽9番を使ったビルドアップで東京を追い込んでいきます。
しかし、試合は東京ペースに流れます。
「一体なぜか???」
この日のマリノスは、東京の守備組織を崩していた。
しかし、選手の技術的ミスが多く不用意にカウンターを許してしまう展開に。
東京に一時逆転を許した要因の一つは、選手の不調です。
フィニッシュまで行けるシーンなどで、単純にミスが多すぎました。
これは、東京がピッチ中央で5対4の数的優位を作っていた影響も少なからずあったかも・・・
もう一つの要因は、偽9番やトップ下へのパスにこだわりすぎること。
東京は、偽9番を対応しようと変化していきます。
ピッチのあらゆる局面が中央に寄り、マンマークになっていきました。
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マリノスは、東京に付き合ってしまったことでプレスにハマってしまったのです。
東京は、上述した通り中央で5対4を作り、SBがWGをケアします。
すると、ピッチで空いているのはSB(松原選手・永戸選手)です。
マリノスは、ビルドアップ時にSBをもっと利用したかった。
最後に:ブライトン式”偽9番”→シティ式”偽CB”の可能性
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今回は、マリノスが今後取り入れる可能性がある戦術について妄想するw
現段階では、偽9番のビルドアップはJ1で有効です。
しかし、ピッチ中央を圧縮するなど対策は必ず進みます。
FC東京もピッチ中央を絞り数的優位を作って対策してきた。
そこで一つの可能性を見たい。
J1は、欧州の戦術的トレンドが1~2年後に入ってくる。
J各チームは、欧州の対アタッキングフットボールのトレンドで対策してくるはず。
対してマリノスは、高確率で欧州最先端のアタッキングフットボールを取り入れる。
過去を振り返っても、”ポジッショナルプレイ”を植え付けて”偽SB”→”ハイラインハイプレス”→現在。と欧州のトレンドを辿っている
現在の偽9番を使った中央ビルドアップもブライトンのサッカーに似ているとも言われています。
DAZNでも林氏が取り上げています。
恐らく、J1では今年から来年にかけて今まで以上に、マンツーマンディフェンスが流行っていくはず。
マリノスに対しては、マンツーマンディフェンスを仕掛けるチームも増えた。
そして、マリノスの偽9番対策として、今日のように要所で数的優位を作ってくることが予想できる。
その対策を上回る対策は、欧州の戦術的トレンドにヒントがあるはず。
現在のアタッキングフットボールの最先端は、シティグループ総本山であるマンチェスターシティです。
つまり、現在のシティがやっている戦術に注目すればマリノスの未来が見えるのでは・・・
シティがやっている最先端の戦術は、”偽CB”です。
”偽CB”は、マンツーマンディフェンスや数的優位を作る守備組織に穴を開ける有効手段となっています。シティでは、CBの一角であるジョン・ストーンズが中盤まで上がって攻撃を構築します。
ストーンズの上がったDFラインには、SBが落ちて3バックを形成しています。
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東京戦を当てはめるなら、SB(永戸選手・松原選手)を使って3バック形成しCB(エドゥアルド選手)が中盤に上がる。
これでボランチ付近の数的優位を作ることが可能。
東京が仕掛けてきた中央での数的優位を覆すことができる。
そして、マリノスは本職CBの上島選手がSBで起用されることが増えている。
SBがCB的にプレイする点は、3バック形成にメリットがある。
もちろん小池龍選手のケガ離脱によるものだけど・・・マスカット監督なら未来を見据えていてもおかしくない。
”偽CB”をマリノスが今後取り入れる可能性が少なくない。
またね
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