ACL決勝トーナメント第一戦。
対戦相手は、ヴィッセル神戸です。
Jリーグでは、降格圏に沈みますが、経験豊富なメンバーが揃い一筋縄ではいかない戦いが予想されます。
マリノスは公式戦3連敗中と、ここに来て大失速。
何とか勢いを取り戻すためにも、負ける訳にはいきません。
スタメン
マリノスの注目ポイントは、外国人3枠を誰で埋めるかです。
マリノスの選択はCFレオセアラ選手・ロペス選手・LWGエウベル選手となりました。
対人戦に強いCBエドゥアルド選手を外したことで、大迫選手とのマッチアップに不安が残ります。
対するヴィッセル神戸。
注目のイニエスタ選手は、ベンチからのスタートとなりました。
ヴィッセル神戸の編成から見ると、しっかりと組織的に守備を行いたい意図が予想されます。
試合展開
試合開始序盤から、ヴィッセル神戸がマリノスのビルドアップを破壊し、ペースを握ります。
セカンドボールの回収もヴィッセル神戸が上回るパフォーマンスを見せます。
また、戦前の予想通りマリノスは、大迫選手のポストプレーに苦戦します。
ヴィッセル神戸は、しっかりとマリノス対策を施し良い準備ができている印象です。
前半7分、マリノスは、不用意な形で實藤選手がボールをロスト。その流れから飯野選手に抜け出され先制点を奪われます。
前半9分、マリノスは右サイドを攻略。仲川選手のクロスに西村選手が合わせて同点に追いつきます。
しかし、マリノスは流れに乗れません。
ヴィッセル神戸の守備を前にボールロストが続きます。
前半31分、マリノスは自陣からのビルドアップを神戸に奪われ、PA内でシュートを浴びます。
實藤選手がブロックしますが、不用意に手を広げてしまいPKを取られてしまいます。
このPKを神戸に沈められ、再びビハインド。
前半は1-2で折り返します。
後半は徐々にマリノスペースで試合が進みます。
マリノスに度々チャンスが訪れるも決めきれずにいると・・・
後半80分、集中力が途切れたマリノスは三度目の失点を浴びて1-3。
後半終了間際にロペス選手が久しぶりのゴールを決めますが、時すでに遅し。
試合は2-3で終了。
マリノスの2022シーズンACLは終戦となりました。
マリノスの敗因:川崎戦の課題は修正できず
この試合に破れて公式戦4連敗を喫することになりました。
一体マリノスに何が起きているのでしょうか。
ここからは敗因に迫ります。
結論は、Jリーグの川崎戦とほぼ同じ要因で負けています。
マリノスの敗因は以下の2点です。
- ビルドアップ時のCBの選択肢が極端に少ない
- 対戦相手1トップのポストプレーを止めらない(今回は大迫・川崎戦はダミアン)
まず、言及したいのは相手1トップのポストプレーを許し続けたことです。
この試合ほとんど大迫選手に競り負けています。
CBがここまで、ロングボールに対処できなければ劣勢になるのは当然です。
神戸は、ハイプレス得意のマリノスに対してリスクを冒さずCFへのロングボールを蹴れました。
今後も、ポストプレーに苦戦し悪循環に陥る可能性が少なくないです。
屈強なCFが増えたJリーグにおいて見過ごす訳には行かない問題です。
次にビルドアップ時の問題を細かく確認しましょう。
この数試合、プレスにハマり続ける要因です。
CBの選択肢が極端に少ない:ミスが起こる可能性が低くない
まず、マリノスのビルドアップを見ましょう。
マリノスのビルドアップは上記の通りです。
マリノスは、ビルドアップ時が大きな問題となっています。
直近のvs川崎戦でも同じ指摘をしています。
基本的にCB2枚+GKで数的優位を作ります
CBの立ち位置とボランチのポジションが中途半端なことがマリノスの弱点です。
【CBの距離感】
マリノスの両CBは、パスコースを空ける動きをあまりしません。
ビルドアップ開始時にCBがお互いの距離感が狭いままパス回しを開始します。
これによりCB+GKの数的優位性が発揮されず、相手はプレスを掛けやすくなっています。
本来であれば、PA幅くらいCB同士が距離を取る必要があります。
【ボランチ二枚の位置取り】
下りてくるボランチも中途半端な位置取りで、相手のプレスを正面から受けてしまいます。
本来は、ビルドアップ時にCBとボランチが選択肢をお互いに補完し合います。
しかし、マリノスのビルドアップは、補完し合う動きが中途半端です。
本来であれば、上記のようにボールを受けに来るボランチはCBの間や脇に下りる動きで数的優位を作る必要があります。
CB脇に下りる動きは、レアルマドリードのトニ・クロースなんかの動きが有名ですよね
まとめると以下の通り。
- CBの距離感
- ボランチ二枚の位置取り
上記の2点が、中途半端なためCBの選択肢が激減し対戦相手のプレスの餌食になっています。
ヴィッセル神戸の守備:マリノスCBにボールを保持させる
神戸は、上記に述べたマリノスのビルドアップ時の弱点を突きます。
神戸の守備時のシステムは、4-3-3と4-4-2(中盤の佐々木選手がトップに上がる)を併用します。
神戸の基本的な考えは、マリノスCBにボールを握らせてミスを誘導することにありました。
神戸は、マリノスCBにハイプレスをかけません。
パスコースを消しながらプレッシャーを与えるような守備をしています。
マリノスのビルドアップは、上述した通りCBとボランチが中途半端な立ち位置を取っています。
そのため、CB2枚は神戸の待ち構える縦パスとCB同士・GKしか選択肢がありません。
マリノスは、ビルドアップを繋ぐ攻撃的なサッカーをスタイルとしています。
そのため、CB2枚は神戸の監視下にある縦パスを選んでボールロストを繰り返します。
ボランチ二枚が岩田選手・喜田選手と守備に特徴のある二人だったことも大きく影響している印象です。ボランチ2枚のうち1枚はパスを繋ぐことに優れたジョエル選手・渡辺選手・山根選手にするべきではないでしょうか・・・
最後に:戦術的には負けるべくして負けた
非常に残念な試合になってしまいました。
3失点全て防げたはず。
2失点は、ミスが大きく影響しました。
3失点目も明らかに集中力を欠いていました。
そういう意味では、残念です。
しかし、戦術的に見れば負けるべくして負けた。
常にポストプレーを許してしまったこと。
ビルドアップ時のCBとボランチの立ち位置が全く修正されていないこと。
ここからしばらく中断期間があるため、再開までにどれだけ修正できるかが今シーズンの結果を左右するはず。
サポーターも期待して待ちましょう。
当ブログもマリノスの勝敗でPV数が結構変わるw
頼む~復活してくれえ~~~
またね ٩(ˊᗜˋ*)و
今だからこそ、マリノスのJリーグ前半戦を振り返ろう!!!
★2022シーズン 横浜F・マリノス【Jリーグ前半戦総括】