【Jリーグ試合分析】2023.4.22 ヴィッセル神戸 VS 横浜F・マリノス

マリノス
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今節の対戦相手は、ヴィッセル神戸。

神戸は、首位を独走する絶好調なチームです。
イニエスタ選手・大迫選手・武藤選手などワールドクラスの面々を揃えています。
まさに、名実ともにスター軍団。

マリノスが連覇を叶えるためには、正念場と言えるでしょう!!!

スタメン

試合展開

試合は開始から神戸のペースで進みます。

神戸が絶好調そのままにマリノスを苦しめます。
前半19分、28分と約10分間で2点先行する一方的な展開に・・・
前半から、完全に神戸の勝利を予感させます。

しかし、ここからマリノスが目を覚ます。

前半33分、ロペス選手が1点返すと・・・

前半ロスタイム、マリノスにスーパーゴールが生まれる。
右サイドに走り込んだ水沼選手がマイナスのクロス。
渡辺選手がダイレクトでPA外からシュートを放つ。
ボールは、美しい放物線を描き同点ゴール。

マリノスは、逆境のなか前半のうちに2点差を追い上げます。

後半も両チームともに攻め合う好ゲームに。

後半82分、遂にマリノス歓喜の時。
連動した守備で神戸陣内でボールを奪取。
ヤンマテウス選手のアーリークロスをロペス選手が頭で沈めて逆転。
マリノスは2点差をひっくり返す。

その後は、神戸も武藤選手などにチャンスが訪れますが決めきれず・・・
3-2で試合終了。

マリノスにとっては、アウェイで2点差をひっくり返す大逆転。
首位・神戸を見事に撃破しました。

DAZN

マリノスの進化:王道マリノス対策の解決策

この試合は、マリノスにとって非常に価値のあるものでした。
結果と内容の両面に収穫がありました。

結果は、首位相手に勝利をあげたこと。
いわゆる、6ポイントゲームです。
さらに、アウェイで2点差をひっくり返すというおまけ付き。

一方、内容面でも収穫がありました。
それは、戦術です。
今シーズンのマリノスは、相手の戦術的な対策に苦労しています。
マリノス対策は、今シーズンは王道化しています。
マリノスの攻撃のキーマンは、トップ下の選手でした。
ライン間で起点を作り、各局面で数的優位を作り攻撃を構築します。
対戦相手は、マリノスと戦うときにトップ下を徹底的に潰してきました。

この対策を打ち破れず、今シーズンのマリノスは攻撃陣が停滞しています。

神戸も同様でトップ下のマルコス選手に斎藤選手をぶつけてきました。
なお、斎藤選手はリーグ屈指の守備力を誇るMFです。
それでも、マリノスは3点を取りました。

「一体なぜ?首位相手にアタッキングフットボールが機能したのか?」

アタッキングフットボール復権:偽9番ロペス

マスカット体制のマリノスは、CFとトップ下が攻撃のスイッチになっています。
多くの場合に、CFもしくはトップ下がポストプレーでボールを受けて攻撃が始まります。
しかし、今シーズンはマリノス対策が各チームで進みます。
結果として、CFとトップ下が相手のマークに捕まり攻撃が単調になりました。

マスカット監督は、解決策として偽9番を導入し修正しています。
この修正は、横浜FC戦からJ1で実践投入されていたように見えます。
横浜FC戦は、どちらかと言えばトップ下が1列上げて2トップになっていました。
次いで湘南戦は、ドローでしたがロペス選手のポストプレーが冴え渡っていました。

本格的に機能したのが、神戸戦です。
神戸のシステムも相性が良かったです。
神戸は、4-1-2-3。
4-1-2-3は、アンカー脇のスペースが弱点です。


マリノスは、ビルドアップ時にCBとボランチ2枚は中央のレーンでボールを引き出します。
神戸のハイプレスを中央3レーンにおびき出す意図があります。
神戸のプレスを前に引き出し、中盤や各ラインを空洞化させます

特に空洞化したアンカーとDFのライン間は、偽9番が使いやすくなりました。
アンカー斎藤選手は、マルコス選手へのマークを外せません。
その状況下で、ロペス選手は偽9番の動きで時間的余裕と数的優位を得ることができました。
なお、偽9番の動きで下りていたのは右サイド寄りでした。
右側に下りていたのは、ロペス選手が左利きで視野を確保しやすいからです。

偽9番でマリノスの攻撃は、起点ができました。

DAZN

神戸は偽9番を防げなかったのか?:最終的にハイプレスを失う神戸

神戸は、偽9番を封じるため左CBを前に出して対応しました。
しかし、あまり効果がありませんでした。

ロペス選手がいるのは、神戸視点ではアンカーの脇です。
4-1-2-3のシステムのままでは、最初からマークにいけません。
CBは、ロペス選手がボールを受けると確信した時点でマークに行くことになります。
CBからだと距離的に遠く、マークに到達するまで時間が掛かり無意味でした。
さらに、LCBが出ていくことで背後のスペースが危険に晒されます。

図解にはしませんがご了承を・・・w
後半途中から神戸は、CHが下がってカバーすることを試みます。
神戸の反応を見ると、偽9番は予想外だったような印象です。

下がるCHは、山口選手です。
山口選手は、アンカー脇に下りて斎藤選手とダブルボランチになります。
そのため、マリノスのダブルボランチの一角がフリーになります。
偽9番を意識することで、プレスがハマらなくなっていました。

最後に:最高の結果

神戸は、強かった。
ハイプレスは強度が高く、献身的な選手ばかりだった。
酒井選手は1対1で強く、武藤選手は厄介な動きが怖かった。
なかでも大迫選手は、凄かったです。
ポストプレーは相手選手ながら、拍手ものです・・・

そんな相手にアウェイで大逆転。
マリノスは、クラブとして勝負強さが出てきた。
研究されても、改善策を立てるマスカット監督。
凄すぎる・・・
ミスをしてしまった選手を試合終盤まで引っ張る采配も漢気を感じました。

2023シーズンのマリノスはここからだ٩(ˊᗜˋ*)و

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