この試合は、首位vs4位の上位対決です。
今シーズンは、J1大混戦です。
恐らく、引き分けでも両チームにとって大きな損失となるはず。
そして、両チーム4連勝を賭けた戦いでもあります
マリノスとしては、前回対戦時に2人の退場者を出し敗北を喫した相手です。
王者を目指すチームとしては、優勝を争うライバルに6ポイント献上する訳にはいきません。
スタメン
試合展開
前半序盤は、レイソルがサヴィオを中心として攻勢に出ます。
しかし、マリノスは落ち着いて徐々に柏の立ち位置を見極めて試合のペースを握っていきます。
前半17分、見事な連携でPA内に侵入します。レオセアラ選手がヒールキックで落とすと走り込んだ西村選手のシュート。柏DFに当たったボールは、GKの頭上をループする形で抜けて先制します。
さらに2分後。動揺していたレイソルDFがパスミス。拾ったエウベル選手がレオセアラ選手に渡して、無人のゴールにシュートを突き刺し追加点。
なんとか試合の流れを変えたい柏・ネルシーニョ監督は、システム変更を施します。
勢いに乗るマリノスは止まりません。
前半28分には、スローインからレオセアラ選手がポストプレーで水沼選手にパス。
このパスを受けた水沼選手が豪快に蹴り込み、前半で勝負を決める3点目。
その後もマリノスペースで試合は進み、前半は3-0で終了。
後半キックオフから、レイソルが一気に3人交代で流れを変えにかかります。
しかし、後半2分のFKから最後はレオセアラ選手が身体ごとゴールにねじ込み4点目。
その後、スコアは変わらず上位対決は4-0でマリノスの圧勝となりました。
見事、前半戦のリベンジを果たしています。
マリノスのインテリジェンスvsネルシーニョ采配
この試合は、お互いの意図が戦術的に伝わってくる面白い試合でした。
柏戦術→マリノス攻略→ネルシーニョ監督修正→マリノス攻略と目に見えてわかりやすかったです。
柏は結果としてマリノスに大敗したものの、戦術的意図を持って戦おうとしていたことがわかります。
柏・ネルシーニョ監督の采配とマリノスの攻略方法を見ていきます
システム配置について~柏レイソルの狙い~
柏のシステムは、三原選手のアンカーで3-5-2です。マリノスが試合を支配していたため5バックになっていることが多かったです。
柏のシステムは、中央が厚いことがわかります。
このシステムは、マリノス視点で言えばSBの松原選手と永戸選手が浮いていることになります。
試合開始序盤は、レイソルが狙った通り中央を固めてペースを握っています。
しかし、前半の早い時間帯からマリノスは、システム上浮いているSBを上手く活用し柏の対策を攻略します。マリノスがSBを有効活用できた要因としては、CBから良い形でSBにボールを配給できたことにあります。柏視点では、小屋松選手・細谷選手がマリノスCBに寄せきれなかったことが原因です。柏の2トップのプレスがハマらなかった原因は、GK高丘選手・畠中選手・角田選手vs細谷選手・小屋松選手の構図で3対2の数的不利になっていたからです。
このようにマリノスはCBとGKで数的優位を作ってSBにボールを配給し、SB起点に攻撃を構築して結果的に2点を先行することになります。
ネルシーニョ監督の修正~低すぎたDFのライン設定~
スコアは、2-0でマリノスがリードしています。
前半23分に両チーム飲水タイムがあります。
柏・ネルシーニョ監督は、飲水タイムを活用しシステム変更をおこないます。
3-5-2から5-4-1に変更します。
前述した通り、マリノスは柏のプレスに対してSBを有効活用し、攻略しています。
柏・ネルシーニョ監督は、躍動するマリノスSBを止めるため5-4-1にシステムを変更します。
内訳としては、2トップの小屋松選手を1列下の左MFに下げて、三原選手と戸嶋選手の2ボランチに配置を変えています。
しかし、このシステム変更は、マリノス側からすると好都合です。
システム配置を観てみると、マリノスの2ボランチの岩田選手とジョエル選手が浮きます。
これによりマリノスのビルドアップ時は、岩田選手・ジョエル選手のボランチ2枚に、システム配置上遅れて三原選手・戸嶋選手がマークに行くことになります。
つまり、岩田選手・ジョエル選手は時間的余裕を手にすることになりました。
さらに、柏のDFラインの設定が低いため三原選手・戸嶋選手が岩田選手・ジョエル選手にマークへ行くと、DFラインの押し上げが間に合わなくなりました。
結果として、柏の陣形は、間延びしてライン間が大きく空きます。
こうなれば、マリノスは願ったり叶ったり。
ライン間を利用するマリノスのトップ下は輝きを増します。
ネルシーニョ監督の3-5-2→5-4-1の変更も、マリノスは攻略に成功しました。
まとめ
試合の戦術的ポイントをまとめると
- 柏:3-5-2で中央を固める
→マリノス:GK・CBで数的優位を作り、SBにボールを配給 - 柏:3-5-2から5-4-1にシステム変更しマリノスSBを封じる
→マリノス:岩田選手・ジョエル選手で柏を2ボランチを釣りだしライン間を空ける
このようにマリノスは、柏の策を冷静に見極めながら最適な方法で勝機を見出しました。
最後に:4連勝は嬉しい
上位対決も見事に圧勝できました。
チームの調子は、最高潮に達していると言ってもよいでしょう。
喜田選手・小池龍選手・Aロペス選手と主力が欠場している中で、絶好調・柏レイソルに4-0で勝利したことは非常に大きい1勝です。
また、苦手とされていた3バック・5バックに関しても、試合途中から修正し攻略できました。
西村選手・レオセアラ選手の1点目って2019年優勝したときのゴールに何となく似ていますよね~
これは、マリノスが良い流れになっている証拠!!!
次の試合も楽しみです。
またね ٩(ˊᗜˋ*)و
今シーズンは、優勝争いも残留争いも混戦です。
近年稀に見る混戦を見逃すな!!!
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