【AFC U-23アジアカップ】日本vsオーストラリア~U-23アジアカップを終えて~ 

アイキャッチ 日本代表
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今回は、AFC U-23アジアカップの3位決定戦です。

対戦相手は、近年アジアで幾度となく戦ってきた宿命のライバルのオーストラリアです。

この世代でも、3位決定戦で対戦が実現!!!

この試合はパリ五輪・アジア予選のシード権が懸かる重要な一戦です。
※次回大会のAFC U-23アジアカップは、オリンピックアジア予選を兼ねています。

そう、ライバルのオーストラリアとシード権を賭けた死闘が始まる・・・

スタメン

試合展開

日本は、前回のウズベキスタン戦からスタメンを7名変更しています。
対するオーストラリアも複数名変更しています。
両者、満身創痍で迎えるラストゲーム

試合は、序盤から日本が攻勢にでます。
前半7分、これまで控えからの登場が多かった佐藤選手が、粘って強烈なシュートを突き刺し先制します。
その後も日本は、積極的に攻めてオーストラリアを脅威に陥れます。
前半22分には、三戸選手がPA内まで持ち込みシュートするもバーに直撃。
すると、日本はCKから相手DFがオウンゴールし追加点。
前半は2-0で折り返します。
後半は、オーストラリアもビルドアップを丁寧に繋ぎながら日本ゴールへ迫ります。
日本もオーストラリアも両者攻め合います。
後半63分、日本は美しいビルドアップで敵陣に侵入。サイドを抉り藤尾選手が沈めて勝負あり。
日本はライバルのオーストラリアを3-0で下しました。
見事、次回大会のシード権を獲得。

DAZN

大岩サッカーの片鱗

この試合では、日本代表のポジティブな面が2つありました。

  • 繰り返されるサイド攻撃
  • セットプレーの原則

今後、パリ世代の代表は↑2つが大きなポイントとなるはず。

【サイド攻撃】
特にサイド攻撃は、何度も繰り返されました。
大岩監督は、サイド攻撃を志向しているように見えました。
今大会から発足されたパリ世代の代表なので、まだ成熟しているとは言えません。
しかし、今後もサイド攻撃に注目したいです。
大岩監督がどのようにサイドを攻略し、どういった原則を元にサイドの選手にボールを集めるのかパリ世代の代表の大きな見どころです。
なお、2点はサイド攻撃から生まれています。

【セットプレー】
セットプレーにおいては、ニアでそらすという形を何度も行っています。
A代表は、近年セットプレーの得点数が伸びないことが大きな課題となっています。
FKの名手であるジュビロ磐田や日本代表でも活躍した名波氏は、FKやCKからゴールが生まれる確率として「キッカーが7割、中に入る選手が2割を占めて、あとの1割は相手が関係してくる」と語っています。
つまり、この理論通りならセットプレーにおいて良質なキッカーは必要不可欠な存在です。
では、パリ世代の代表に良質なキッカーはいるのだろうか・・・
残念ながら現状、パリ世代の代表に特筆したキッカーはいません。
しかし、キッカー依存を減らす取り組みはされていると見てよいと思います。
今後、この世代ではデザインされたセットプレーが注目です。

大会終了:パリ世代の代表の総括

総評

日本はU-23の大会で2歳下の世代で挑んでいます。
ちなみに敗れたウズベキスタンも2歳下の世代でした。
この年代での2歳違いは、かなり大きいと思います。
その中で、3位になりシード権を獲得したことは称賛すべきだと思います。
この世代の日本選手は、既にJリーグでも主力級の選手が複数いて海外組もいました
世界のサッカーは、若年層化が進んでいると言われています。
日本も、若手選手の育成が良い方向で進んでいると、この世代が示してくれました。

新世代の融合とフィジカル問題に光~フランス代表がお手本~

日本代表は、長年世界の舞台でフィジカルの問題に泣いてきた歴史があります。
同じアジア相手でも韓国、オーストラリア、アラブ系の国々と対戦した際にフィジカルで圧倒されることが多かった。
それは、身体的なアドバンテージがあり練習や育成では補えないと、半ば日本全体が諦めていた問題点でもありました。
しかし、この世代は身体的アドバンテージという問題に光を当てたように思えます。
パリ世代の代表は、ハーフ選手が複数名いたことが大きな特徴です。
鈴木彩艶選手・小久保ブライアン選手・チェイスアンリ選手・藤田ジョエルチマ選手です。
彼らがいたことが、今大会の日本の大きな強みになっています。
なかでも、韓国戦がハイライトでした。
今まで、韓国の強烈なフィジカルは日本を苦しめてきましたが、今大会は逆でした。
2歳下世代の日本代表が、目に見えてフィジカルで韓国より優位に立っていました。
この世代は、日本サッカー界のフィジカル問題を大きく変える歴史的世代の可能性があります
ロシアワールドカップの王者フランスは、移民がルーツの選手が多いことで知られています。
フランスは、その豊富な個性が力を合わせることで強大な選手層を誇っています。
日本も、日本と他国にルーツを持つハーフ選手に力を加えることが今後大きなポイントになると思います。

大会データ


大会全体の成績は、4勝1分け1敗です。
11得点、3失点。

試合対戦相手スコア勝敗
第1節UAE2-1
第2節サウジアラビア0-0
第3節タジキスタン3-0
準々決勝韓国3-0
準決勝ウズベキスタン0-2
3位決定戦オーストラリア3-0

1試合平均1.8ゴール、0.5失点です。数字上は、十分合格点に値すると思います。

最後に:選手の未来は輝かしい

この世代は、大きなポテンシャルを秘めている。

この世代は、既にJリーグでも主力を担っている選手が多くいます。
どの選手も、組織と個を高いレベルで持ち合わせていることに驚きました。

パリまで、まだ時間があります。
これから台頭してくる新星は、必ずいる。

しかし、懸念点もあります。
やはり戦術。
現代サッカーは、欧州を中心として急激に戦術が進化しています。
大きな力も、戦術である程度埋められるのです。
A代表は、まさにそこが一番の弱点でありアキレス腱です。
この世代でも、開催国ウズベキスタンに日本は負けました。
その時の日本ベンチは無策だった。
次回大会、日本は他国に今大会を元に研究されるでしょう。
きっと他国は策を労するはずです。
その時、日本は大岩監督の采配がひとつ大きなポイントとなります。
ウズベキスタン戦のように、試合中に戦術的修正を施せないと敗戦に繋がってしまいます。

パリ世代の代表はまさに新黄金世代です。
日本サッカーの歴史を変えてくれ~~~
またね ٩(ˊᗜˋ*)و

DAZN


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