この試合は、親善試合でありながらカタールワールドカップの登録メンバー選考において重要な試合です。
日本代表の森保監督は保守派ではあるけど、今まで代表に招集していなかった伊藤洋輝選手、今まで代表で絶対的存在だった大迫選手が選外になるなど、ここに来てメンバー選考が読みにくくなってきました。
そんな、登録メンバーを掛けたサバイバルの第一試合目は注目!!!
スタメン
考察:スタメンから見る森保監督の意図
森保監督はワールドカップアジア最終予選のホームのオーストラリア戦以降、メンバーの負傷・累積警告を除きほぼメンバーを固定しています。
今回のパラグアイ戦は、吉田選手・遠藤選手を除き、アジア最終予選ではスタメンではなかったメンバーがスタメンになっています。
6/6にブラジル戦が控えているため、主力はそちらに回したと思います。
つまり、今回のパラグアイ戦のスタメンの大半は、本大会のベンチメンバーもしくは森保監督の中での登録メンバーの当落線上で悩んでいる選手をテストした可能性が高いと感じます。
谷口選手・伊藤洋選手・鎌田選手・堂安選手が該当します。
試合を終えて
この試合は、日本代表にとって非常にポジティブな側面の大きい結果と内容になりました。
日本代表は、攻守の切り替えが非常にスピーディーで森保監督のやりたいサッカーを表現できたと思います。
結果は4-1となりますが、もう少し多く得点が入っていてもおかしくなかったと思います。
パラグアイは、南米予選を敗退したものの最後の1枠を争っていたチームでもあるし、伝統ある南米の強豪国です。
決して、簡単な相手ではなかった。
攻撃に関しては、両ウイングと鎌田選手を中心に日本代表も個の力で打開できると示してくれました。また、守備に関しては、全員が素早いプレスでパラグアイに自由を与えませんでした。
しかし、完璧な試合だったかと言うと違います。
この試合経過は速報記事に詳細を記載してます。
日本代表の課題:システム上の宿命
非常にポジティブな戦いぶりだったと思います。
しかし、カタールワールドカップの本選では、ドイツ・スペインが待っています。
この強豪国を相手にしたとき、もっとも修正しておきたい点がありました。
日本代表は4-3-3の遠藤をアンカーに置くシステムを使う上で、もっとも警戒しなければいけないシステム上の穴です。
システム上の宿命:森保式の選手主体は危険
日本代表のシステムは、遠藤選手をアンカーに置く4-3-3を使用しています。
このシステムは、アンカーの選手が非常に重要です。
なぜなら、絶対的な守備力に広範囲をカバーする守備範囲の広さと攻撃に転じれば、ビルドアップもこなさなければならないからです。
幸い日本にはブンデスリーガでもデュエル王に輝いた遠藤選手がいます。遠藤選手はアンカーとしては、これ以上ない最高の人材です。
しかし、”ようせいの部屋”では再三指摘していますが、アンカーの両脇のスペースが守備時は最大の課題です。アンカーの両脇のスペースで攻撃側の選手がボールを受けると、守備側の選手はDF・MFどちらがプレスに行くか曖昧になります。そして、アンカーの両脇のスペースはライン間であり、ハーフスペースである可能性が非常に高い。このアンカーの両脇のスペースは、選手自体に迷いが生じます。だから、CHが見るのか・SBが内側に入り脇のスペースを監視するのかチームとして決まりごとを作る必要があると思います。
日本が遠藤選手を中盤の底に配置するアンカーのシステムを採用する限り、対戦国はほぼ100%狙ってきます。
スペイン・ドイツの世界最高クラスの選手達が見逃してくれる訳がない。
この試合でも、ほぼ劣勢だったパラグアイにアンカーの脇のスペースを使用されたシーンがありました。
前半32分です。パラグアイは自陣深くからアルデレテ選手がボールを保持しています。
すると、後ろ側からアルミロン選手が斜めに走りボールを受けます。
このシーンは、パラグアイがPA付近まで侵入しました。
パラグアイ自体がこの試合では、あまりチャンスを作れませんでしたが、アンカーの脇のスペースを利用し危険なシーンを作り出しました。
このシーンでは遠藤選手の脇のスペースが両方とも空いており、日本代表としてこの部分については特に対策を練っていないことが、疑われます。
つまり、システム上の弱点を放置して試合に入ってしまっているとも取れます。
カタールワールドカップ本番では、このアンカーの両脇のスペースは注意が必要です。
CHがアンカーの両脇を監視するのか?
CBか果敢にチャレンジするのか?
SBが内に若干絞って対応するのか?
今後、修正が本大会で見られることを期待したいです。
最後に:ついに真のサバイバルスタート
もう本番まで、試合数は限られてきましたね。
森保監督の中で8割は、登録メンバーが決まっているかもしれませんね。
直近のブラジル戦を含め、森保監督の采配でメンバーが薄っすら想像つきそうですね。
しかし、保守派の森保監督が伊藤洋輝選手を招集したことは良い意味で裏切られた。
もしかしたら、ドイツ・スペイン相手に秘密兵器を用意したいと考えているかもしれない。
本番前の日本代表はもう見逃せない。
最後に伊藤洋輝選手について。
本職はCBですが、LSBで起用しました。
やはり、ドイツ・スペインを意識しているのでしょうか。
LSBとして数えると直接のライバルは中山選手でしょうか。
ここの争いも非常に楽しみですね。
またね٩(ˊᗜˋ*)و