スタメン
上記が試合のスタメン。両チームともにケガやコロナの影響で中心選手に離脱者が多かった印象。
では見ていきましょう。
【オーストラリア】
主な欠場者:ロギッチ(ケガ)、アーバイン(コロナ)、ムーイ(コロナ)、レッキー(コンディション不良)
欠場者はチームの中心選手に多く、選手編成は不安の陣容だったと思います。オーストラリアはボールを繋ぐサッカースタイルなので、ビルドアップに苦労しそうだと戦前から予想できます。
また、最も驚いた点は前節オーマンでもスタメンだった両SBのカラチッチ・ベヒッチではなくグラント・キングに変更されていました。
“ようせい”は前回の記事でベヒッチとカラチッチをオーストラリアの”狙い所”と予想していたw
前回の記事も暇があれば見てください。
【日本】
主な欠場者:冨安選手(ケガ)、酒井選手(ケガ)、大迫選手(ケガ)、前田選手(詳細不明)
日本も欠場者によってパワーダウンは避けられない所だと思いました。
しかし、日本のスタメンはほぼ予想通りでした。こちらの理由も前回詳しく記載しましたので、暇があれば見てくれると嬉しいです。
驚きのポイントとすれば、CFの浅野選手です。”ようせい”は上田選手で来ると予想していました。
浅野選手も前回のオーストラリア戦では結果を残しましたし、期待感はありました。
日本の報道ではオーストラリアキラーと言っている記事もありましたね
サッカーにおいては相性って結構あったりするので、期待感はありますね
戦前の予想は後が無いオーストラリアが積極的にプレスをかけて、ある程度ラフなロングボールをFWに上げてくる可能性も低くは無いと考えられました。
対する日本はオーストラリアの出方を見て試合を止まらせ、0-0の時間を増やす事を一番に考えてゲームに入るのでは無いかというのが予想される試合展開です。
前半
前半は戦前の予想とは異なる展開になっていきます。
オーストラリアはこれまでのスタイルどおり、ビルドアップを丁寧に繋ぎ攻撃を構築しようとします。
しかし、オーストラリアは欠場者や日本の中盤3枚を中心とした素早いトランジッションに苦しみ、厚みのあるビルドアップを展開できません。
ここまでのオーストラリアの出方は、前回記事のシチュエーション1で日本が苦労しない形になりつつはありました。
しかし、試合は意図しない要素で日本が望まない形に少しずつなっていきます。
日本は相手にチャンスを作らせず、試合を止めておきたかったはず。
しかし、試合はノーガードの攻め合いに近い状況になり、見ていてスリリングな展開になります。
それでも日本は前半0-0で終えます。
日本の危険なシーンと日本が作ったチャンスシーンを観ましょう。
攻め急ぐ日本 ~一歩間違えれば失点していた~
一言で言うならば、日本は勝てば出場権獲得という状況下で勝負を急ぎすぎた。
オーストラリアはハイプレスをかけてこず、しかもDFは中央を固めもせず浅野選手のランニングにオーストラリアDFがスペースを与え続けていました。
前半8分が代表例です。
吉田選手から浅野選手にロングボール。これが通りチャンスになります。
以降、この成功体験から日本はDFラインまたは中盤の低い位置から、度々オーストラリアの背後を簡単に狙うようになります。
当然、抜け出した浅野選手は広大なスペースがあり、日本は浅野選手に対してフォローにいきます。長友選手や中盤3枚もフォローに行きカウンターのリスクが増えます。
日本からすれば、DFラインにプレスが激しくなく余裕をもってボールを蹴れるし、ボールロストの可能性の高い中盤を経由せず、一発でチャンスになるロングボールを狙いたくなるのは心情ですよね。
オーストラリアはこのDFラインの修正をせず、前半を過ごしたため日本は低い位置からのロングボールやリスクのあるキーパスが増えます。
そして、前半34分にはリスクのあるキーパスをカットされ、その後の流れの中で大ピンチを迎えます。
このシーンは吉田選手が浅野選手に不用意にキーパスをします。オーストラリアとしては待ち構えた密集地帯でボールをカット。
このボールが長友選手の上がったスペースを突く形になった場面。結果的には失点せず助かりました。
しかし、こういった不用意なボール出しがいくつもあり、日本は失点してもおかしくなかった。
リードされているならまだしも、長友選手や日本の中盤の選手が背後のスペースをケアしていない状況で一か八かの危険なパスを入れてしまいました。
本来であれば、ビルドアップをきちんとして、相手を押し下げ攻撃をして行くことがベストだったはず。
また、恐らくオーストラリアは日本の左SBの長友選手がオーバーラップを積極的に仕掛けてくる事やオーバーラップ後に戻りきれない事をわかった上で、フルスティッチを2トップの右側に配置し、常に長友選手の背後を狙っていました。
また、前半39分も長友選手の戻りきれない所をフルスティッチが狙い、最後はボイルが飛び込んだ危険なシーンがありました。
この2つのシーンではオーストラリアの狙いが出た危険なシーンでした。
この他には前半24分コーナーキックからゴールネットを揺らされましたが、GKへのファウル判定で助けられるシーンもありました。
個人的には・・・審判によっては、ジャッジが変わっていた可能性もあると思います。
さて、ここまでは日本のピンチを述べました。
しかし、前半は相対的に観て日本優位でかなりのチャンスを作っていました。
それでは日本のチャンスシーンを観ましょう。
右サイドの脅威
危険なシーンもありましたが、日本はいつ得点してもおかしくない決定機を数多く作っています。
南野選手は前半だけで3つも惜しいシーンを作っています。
もちろん、左サイドからの攻撃もありましたが、右サイドからの攻撃がより効果的でした。
代表的なシーンは前半15分です。
伊東選手がハーフスペースでボールを持ち、CBとSBの間ポケットに田中選手が後ろから入り、マイナスのクロス。このハーフスペースからポケットに選手が侵入してクロスは、最近のサッカーでは良く見慣れた得点パターンです。
日本はこの試合で何度もこの形を作っていました(前半27分も同じような形)。
また、守田選手、田中選手、山根選手などが2列目、3列目からポケットに侵入するためオーストラリアは最後まで対応できませんでした。
特に守田選手はこのポケットに侵入するタイミングが絶妙で素晴らしかったです。
日本の攻撃は下記のフォーメーション図のハーフスペース(赤い部分)に選手がポジションを取り、そこからポケットやサイドに2列目、3列目の選手が侵入し、ボールを受けクロスを中の選手に送る形を狙っていました。攻撃面では機能していました。
前半の総括
よく両チームともに0-0で終わったなという印象です(;^_^A
日本からすれば、引き分けでも勝ちのような状況であえてリスクを冒す必要はあったのか疑問です。
シュート数は日本11本、オーストラリア6本でした。
攻撃に関しては南野選手のシュートが2回ポストに当たるなど、不運があり0点ですが前述したとおりハーフスペースを使った攻撃は効果的でした。
しかし、ゲーム運びではロングボールやリスクがあるキーパスを多用などして、相手に隙を与える結果になったと思います。
この前半は相手にリードを許してもおかしくはない状況でした。
ベンチがこの状況を前半終了まで手を打てなかった事は不安要素の一つです。
話は変わりますが、ゴールネットを揺らされた前半24分のCKの判定をみなさんはどう思いましたか??(;^_^A
”ようせい”はVARでゴールを覚悟しましたΣ(゚ロ゚;)
次は後半戦の分析を投稿します
またね(o^^o)♪