【Jリーグ試合分析】2022.6.18 ガンバ大阪 vs 横浜F・マリノス

マリノス
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前節から約3週間ほど空き再開したJリーグ。

今節はJリーグ前半戦最後のゲームとなります。

マリノスとしては、前半戦を首位で終えたいところ。

一方、ガンバ大阪は開幕から欠場が続いていたGK東口選手がこの試合から復帰します。

スタメン

試合展開

やはり、注目はガンバ大阪のマリノス対策でした。
Jリーグ屈指の策士である片野坂監督がマリノスに対してどのようにアプローチしてくるのか注目です。

前半開始早々は、ガンバ大阪が素早いチェックでマリノスのビルドアップを阻止してきます。
ガンバ大阪は、コート全体でマンツーマンディフェンスを仕掛けてきました。
前半7分、マリノスの自陣ビルドアップを奪い、ダワン選手が先制点を奪います。
まさに、ガンバは狙い通りといった形です。
マリノスは、Jリーグ再開直後で試合勘を失っていたなかでの失点です。
しかし、試合はガンバのマンツーマンディフェンスをマリノスが攻略していきます。
前半は、ほぼマリノスが試合を支配してチャンスを作りますが、ガンバが守り切ります。
0-1でガンバのリードで終えます。
後半もガンバは激しくマンツーマンで挑んできます。
マリノスは、ライン間を上手く使いながらプレスを回避していきます。
すると、後半11分です。
マリノスは、渡辺選手がサイドに流れ、水沼選手にパス。水沼選手の高精度クロスにエウベル選手がヘッド、東口選手がファインセーブを見せるものの、渡辺選手が回収し最後は西村選手が押し込み、同点。
勢いに乗ってしまったら、止まらないのがマリノス。
後半16分、エウベル選手の絶妙なボールを水沼選手が流し込み、逆転。
その後、ガンバもマリノスも攻め合います。
追い上げたいガンバでしたが、後半終了間際にクォン選手がこの日2枚目のイエローカードで退場し、万事休す。
試合はマリノスが2-1で逆転勝利

DAZN

ガンバvsマリノスの攻防

この試合のキーポイントは、ガンバの出方でした。
結果、ガンバはマンツーマンディフェンスを仕掛けてきます。
マリノスは、最終的に勝利を収めましたが必然的にゲームを支配しています。
その要因を探ります。

片野坂監督の罠:J再開直後を狙う奇襲

ガンバは、全ての局面でマンツーマンディフェンスを仕掛けてマリノスのビルドアップを破壊しようとしています。
このやり方は、広島と同じでした。
あの時のマリノスは、完敗しています。
片野坂監督は、広島戦をヒントにスカウティングしていた可能性があります。
しかし、広島とガンバは微妙に戦い方が違いました。
その違いは、システムです。
広島は、3バックと5バックを交えてマンツーマンディフェンスを仕掛けていました。
中央をより密集させていたのは、広島です。

★広島戦の試合分析は以下の記事にまとめています


対するガンバは、同じくマンツーマンで仕掛けてきますが、4-4-2のシステムを採用しています。

ガンバは、マリノスのビルドアップ時、パトリック選手と石毛選手が2トップの形を組んで4-4-2の陣形になります。
ガンバは誰がどの選手にマークを付くか徹底されていました。
その中で前半7分は、マリノスのビルドアップを引っかけて先制点を奪取しています。
マリノスは、中断期間空けということもあったのか、策にハマってしまいました。

DAZN

プレス回避:意図的にライン間を作り出すマリノス

以前のマリノスなら、恐らくこのままマンツーマンディフェンスにハマり続け失点を繰り返したはず。
しかし、マリノスの選手達は、一見すると穴の無いプレスを見事打ち破ります。
先ほどのガンバの陣形を観てみます。
ポイントは西村選手にあります。

ガンバは、マンツーマンディフェンスなので、そのプレスはマリノスの選手達の動きに依存します。
常にマリノスの選手が動いた後にマークするというアクションになります。
ガンバの中盤2枚であるダワン選手・奥野選手は、マリノスの渡辺選手、岩田選手に目がけて走ります。
ここで渡辺選手・岩田選手が低い位置のポジション取りをすると、ダワン選手・奥野選手の背後には、大きなスペースが発生します。
そこをマリノスは利用しました。
マリノスは、レオセアラ選手と西村選手が縦関係にあります。
元から西村選手のみガンバのシステム上で浮いています。
ほぼ全ての局面で1対1を仕掛けたいガンバは、西村選手に対してクォン選手がマークに付きたいのですが、西村選手は一歩引いた形でポジション取りをしているためフリーになります。
ちなみに、クォン選手が西村選手にマークに行くと、三浦選手が広大なスペースを一人で観なければならないため、クォン選手はマークに行くべきか混乱しています。
西村選手に対しては、ガンバの選手が常に遅れてマークしており、ここがプレスの穴になっています。

上の図は、前半18分のシーンです。
GK高丘選手からマリノスのビルドアップです。
マリノスの岩田選手・渡辺選手は中央のパスコースを空けながら自陣にダワン選手・奥野選手を釣りだし、ガンバのライン間を開かせています。
そして、開けたスペースに西村選手が下りてボールを受けに来ます。
ガンバのCBは迷った挙句、三浦選手が急いで西村選手にマークに行きますが最終的にレオセアラ選手のシュートまで繋がっています。
※レオセアラ選手のシュートはネットを揺らすもののオフサイド判定
マリノスは、失点したもののガンバのプレスを見極めてダワン選手・奥野選手を釣りだしてライン間を開けることをチーム全体で意識共有ができていました。
このライン間を西村選手だけでなく、レオセアラ選手・松原選手・永戸選手も時折狙っていました。
マリノスは意図的にライン間にパスが通りやすいように選手がポジション取りをしていました。
このライン間の認知、共通認識がガンバ攻略の鍵となりました。

最後に:大きな1勝

マリノスは、再開後大きな1勝を手にして前半戦を首位で折り返すことに成功しました。
まずは、マリノス関係者・サポの皆さんお疲れ様です。
ガンバ戦で見せたマンツーマンディフェンスの攻略は、チームとしての成長を感じました。
前半早い段階からガンバのマンツーマンディフェンスの穴を見つけて、試合を修正したことは称賛に値します。
アウェイというハンデもありましたが、見事です。
こういう修正を即行えることは、今後大きな力になるはず。
次節も勢いに乗っていこうぜ╭(°ㅂ°)╮╰(°ㅂ°)╯
またね٩(ˊᗜˋ*)و

DAZN



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DAZNについては以下のまとめ記事をご覧ください。


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